小石川樹木園

小石川樹木園が演習林(フォレストGX/DX協創センター)に移管されました

2025年4月より、文京区の白山にある小石川樹木園(以下、樹木園)が演習林のフォレストGX/DX協創センターの所属に移管されました。樹木園の旧称は「農学部附属樹木実験圃場」で、1909(明治42)年に農学部植物学講座池野成一郎教授により、森林植物の生理学、病理学および遺伝・育種学等の研究と実験教材提供のため、理学部附属植物園の北側の一部を永年借用する形で設置されました。
面積は約0.66haと小さいですが、国内外の様々な樹種が生育していて、その数は約200種にも及びます(1993年調べ)。なかでも暖帯林を代表するシイ、カシ類や、温帯林を代表するブナ、カエデ、シデ類が豊富で、特にブナ属では日本産のブナ、イヌブナに加えて、国内では大変珍しい韓国鬱陵島の固有種タケシマブナが生育しているほか、トチノキ科の北米原産のキバナトチノキなどもあります。

貴重なキバナトチノキの花

また、近年では、森林科学基礎実習Ⅰでの実習フィールドとしての利用をはじめ、森林科学の各研究室への実験用試料の提供やフィールド調査法の実習に利用されているほか、特に森林植物学研究室では、MRI(磁気共鳴画像)を用いて樹体内の水分通導を非破壊観察する研究や、外生菌根菌の人工栽培に関する研究等をおこなっています。


将来的には研究科のある弥生地区に近いという好立地を生かして、森林科学の実習地としての役割に加えて、実験フィールドを兼ねた社会連携のベース、産業・地域等との交流を図るコモンスペースとしての役割、IoTによるフェノロジーや森林動態の観測などの森林GX/DXにおけるパイロットサイトとしての活用のほか、隣接する理学系研究科附属植物園や総合研究博物館との部局を横断した連携なども期待されます。

樹木園内の様子

ACCESS

■住所
〒112-0001
東京都文京区白山3-7-1
理学系研究科附属植物園 網干坂側

■最寄りの駅
・東京メトロ 丸ノ内線 茗荷谷駅から徒歩で約15分
・都営地下鉄 三田線 千石駅から徒歩で約15分
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